解剖学を最後に体系的に学んだのは、いつでしょうか。
獣医学生の頃、筋の名称や起始・停止、神経支配を覚え、試験のために何度も図譜を見返した経験があるのではないでしょうか。けれど卒業後、日々の診療が始まると、解剖学を改めて学び直す機会は意外と多くありません。

一方で、臨床では毎日のように「解剖学」を使っています。

どこを触っているのか。どの構造が痛みの原因になり得るのか。この動きの異常は、どこから生じているのか。この部位を切開すると、その先に何が現れるのか。

こうした臨床的判断の土台には、常に身体の構造が存在しています。だからこそ、解剖学は学生時代に一度覚えて終わる知識ではありません。むしろ、実際の症例を経験したあとに学び直すことで、初めて「臨床で生きる知識」として深まる部分があります。